井戸のある名無し坂 【台東区】 [slope]
多くの寺院が密集する谷中一丁目。
そんな中の一つ、曹洞宗玉林寺の門前から続く細い路地を
進んだ先にあるのが、この階段坂です。
名も無い小さな坂ですが、とっても素敵なので紹介します。
階段自体にはこれといって特徴はないのですが、傍らにある井戸が印象的です。
井戸にはトタンの屋根が付いています。
屋根付きの井戸は、23区内では見られなくなりました。
トタンの錆び具合もまたいい味出してますね。
階段坂と井戸が合わさることで、味わい深い佇まいを醸しだしています。
この坂の魅力は、何と言ってもこの井戸でしょう。
もちろん、バリバリの現役井戸です。
トタン屋根は二本の柱で支えられています。
絶妙なバランス感覚・・・っていか、大丈夫なのか?(笑)
柱には、この井戸が階段下のお宅専用であることを示す表札が掛かっています。
あまり目立ちませんが、消火器ボックスの後ろにある古い電柱もいい味出してますね。
坂上から。
短いものの階段坂らしい急勾配で、蹴上の高さもやや高め。
脇は都内では珍しい自然の勾配で、鬱蒼とした雑草と二本の高い樹木が。
覗き込むような急勾配の階段と、緑の先にちらりと見える錆びたトタン屋根。
これまた味わい深い風景を作り出しています。
都内には名無しの名坂がまだまだ沢山あります。
それらを訪ね歩いてみるのも楽しそうですね。
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